ストレスが胃のトラブルを引き起こす!? 気になる4つの関係

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ストレスストレス社会とも言われる、現代の日本。
ストレスによる胃のトラブルに悩む方も増えていると言われます。

では、そもそもストレスと胃にはどのような関係があるのでしょうか?

ストレスによる胃のトラブルを防ぐために、
知っておきたい基礎知識をまとめました。

目次

(1)ストレスと胃の関係
(2)ストレスによる胃の病気
(3)日常生活での注意点
(4)ストレス胃の治療法
(5)まとめ

(1)ストレスと胃の関係

「ストレスで胃がキリキリと痛む…」
「ストレスがあって食欲が湧かない…」
こんな経験をされたことがある方も多いのではないでしょうか。

ストレスが胃に影響するというのはよく知られていますが、それはなぜなのでしょうか?

胃の働きを司っているのは、自律神経です。
自律神経とは、私たちの意思とは無関係に働く神経で、消化のほかにも、
呼吸や心拍などもコントロールしています。

自律神経には、交感神経と副交感神経の2種類があり、
両者は常にバランスを保ちながら働いています。
しかし何らかの原因によってどちらか一方が強くなりすぎると、
胃の働きがうまく行われなくなるのです。
その原因の一つが、ストレスです。

ストレスが引き起こす胃のトラブルには、大きく2つのパターンがあります。

①交感神経優位パターン

交感神経は、緊張したときや興奮したときに強く作用する神経です。
交感神経が優位になり過ぎると、血圧や心拍数は上昇する一方、
胃の血管は収縮して、運動が弱まります。
そのため食べたものをうまく消化できずに、
胃もたれや食欲不振、膨満感などが起こりやすくなります。
緊張しているときに食欲が湧かないというのも、こうした原因が考えられます。

②副交感神経優位パターン

副交感神経は、リラックスしているときに強く働く神経です。
通常、副交感神経が優位になることにより、胃の働きが活発になり、消化が進みます。
しかしストレスなどの刺激によって交感神経が強くなると、
その反動で副交感神経が過剰に作用してしまいます。
すると胃酸の分泌が過剰になり、胃粘膜の損傷や胃酸の逆流が起こりやすくなるのです。
胸焼けや胃痛、吐き気などが代表的な症状です。

(2)ストレスによる胃の病気

ストレスによる胃のトラブルが続くと、胃の病気へと進行してしまう場合もあります。
具体的には、次のような病気とストレスの関係が指摘されています。

・急性胃炎

胃酸過多や胃粘液の減少により胃粘膜に急性の炎症が起こり、
上腹部痛や胸焼け、嘔吐などが起こるもの。
暴飲暴食、アルコールや刺激物の摂り過ぎのほか、ストレスが原因の一つになると言われています。

・胃潰瘍、十二指腸潰瘍

炎症が進み、粘膜の一部が欠損した状態を「潰瘍」と言います。
胃潰瘍、十二指腸潰瘍では、ピロリ菌と非ステロイド系抗炎症薬が
二大原因として知られていますが、ストレスもまた胃酸の分泌を過剰にして
潰瘍を進行させる原因として挙げられます。

・機能性ディスペプシア

「胃がもたれる」「胃が痛い」などといった胃の不調が慢性的に続いているものの、
医療機関を受診して検査を行っても、胃に胃炎や胃潰瘍のような異常は見られない-
このような状態を「機能性ディスペプシア」と言います。
従来はこのような状態を「慢性胃炎」「神経性胃炎」などと呼んでいましたが、
厳密には胃炎が認められないことから「機能性ディスペプシア」という概念が
新たに生まれました。
このような症状を訴える人は近年増加していると言われており、
その背景にもストレスの影響が考えられます。

(3)日常生活での注意点

ストレスによる胃のトラブルを予防・改善するためには、
日常生活での次のような点に注意する必要があります。

・睡眠

ストレスによって胃の不調が生じているときは、十分な睡眠を取って疲れた胃を休めることが必要です。
また、生活リズムを整えることによって自律神経のバランスも整えられます。

・食生活

脂っこいものや甘いもの、コーヒーや香辛料などは胃に負担をかけ、
胃酸の分泌を過剰にしますので、摂り過ぎないようにしましょう。
食事は三食を規則正しく、よく噛んで食べることが大切です。

・お酒

お酒は弱った胃を刺激するので、飲み過ぎは禁物です。
適量の飲酒はストレス解消にもなりますので、上手にお酒と付き合うようにしましょう。

・タバコ

タバコは胃粘膜を弱め、胃酸の分泌を過剰にすると言われます。
胃の調子が悪いという方は、なるべく禁煙を心掛けるようにしましょう。

・ストレス解消法

ストレスによる胃のトラブルを予防・改善するもっとも良い方法は、
原因となるストレスを解消することです。
スポーツや映画鑑賞、温泉、友人との会話など、自分なりのストレス解消法を見つけましょう。

(4)ストレス胃の治療法

 4-1市販薬の使い方

胃の不調が生じたときにはとりあえず市販薬で対処するという方も多いのではないでしょうか。
手軽に使うことができそうな胃薬ですが、注意しなければならない点もあります。

まず、症状に合わせた薬を選ぶこと。
胃の働きが低下して胃もたれが起こっている場合に使う薬は、消化薬や健胃薬。
胃酸過多により胃痛などが起こっている場合に使う薬は、胃酸分泌抑制剤や制酸薬、胃粘膜保護薬。
症状に合わない薬を使ってしまうと、
改善されないばかりか症状が悪化してしまうケースもありますので注意しましょう。

また、薬の種類によって服用する時間帯や用量も異なりますので、
説明書きをきちんと読んで従うようにしましょう。
薬の過剰摂取は胃本来の機能を弱めることもありますので、注意が必要です。

4-2受診の目安

市販薬を服用しても症状が改善されない場合には、
なるべく早く医療機関を受診することがおすすめです。
たかが胃の不調と言って放置していると、
病気に気が付かずに症状が悪化してしまうこともあります。
特に、吐き気だけではなく実際に嘔吐してしまう場合や、
激しい胃痛と共に吐血や下血がある場合、
また胃の不調によって日常生活に支障が生じている場合などは、
すぐにでも受診するようにしましょう。
一方、慢性胃炎では症状がまったくないということもあります。
年に一度は内視鏡検査を受けるなどして、
胃のトラブルの予防や早期発見に努めるようことも大切です。

(5)まとめ

それでは最後に、ストレスと胃の関係についてまとめておきたいと思います。

・ストレスによって自律神経のバランスが乱れることにより、胃の不調が生じる
・交感神経が強くなりすぎると胃もたれや消化不良が、
副交感神経が強くなりすぎると胃痛や胸焼けが起こる

・ストレスが原因となる胃の病気には、
急性胃炎や胃潰瘍、十二指腸潰瘍、機能性ディスペプシアなどがある

・ストレスによる胃のトラブルを予防・改善するためには、十分な睡眠や規則正しい食生活、
節酒、禁煙などを心掛けると共に、自分なりのストレス解消法を見つけると良い

・市販薬を使用する場合には、症状に合った薬を選び、用量・用法を正しく守ることが大切
・胃の不調が長引く場合は病院を受診するほか、定期的に胃の検査を受けることが勧められる

参考文献:

日本消化器学会 「ストレスと胃腸病-心と胃腸のキャッチボール-」
⇒ http://www.jsge.or.jp/citizen/2007/kinki2007.html
日経ウーマンオンライン 「“ストレス胃”から身を守る!」
⇒ http://wol.nikkeibp.co.jp/as/ohtaisan/
セルフドクターネット 「ストレスと胃のトラブル」
⇒ http://www.selfdoctor.net/q_and_a/2012_05/index.html

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