胃潰瘍、その5大知識

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胃の調子が何となく良くない…胃潰瘍
そんな状態が長く続いているということはありませんか?

胃の不調から考えられる病気の一つに、胃潰瘍があります。

胸焼け、膨満感、痛みなど、胃にトラブルのある方は要注意!
知っておきたい胃潰瘍の基礎知識をまとめました。

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目次

(1)胃潰瘍とは
(2)胃潰瘍の症状
(3)胃潰瘍の原因
(4)胃潰瘍の進行度
(5)胃潰瘍の治療
(6)まとめ

(1)胃潰瘍とは

胃は、強い酸性の胃酸や消化酵素を含む胃液によって粘膜が傷つけられてしまわないよう、
粘液のバリアで内壁が覆われています。
しかし何らかの原因によってこのバリア機能が壊れてしまうことで、胃粘膜が傷つけられ、
一部が欠損してしまう状態を「胃潰瘍」と言います。

一般的に「潰瘍」と呼ばれるのは、傷が粘膜下層にまで到達したもののことを指し、
粘膜層にとどまっている場合には「びらん」と言います。
胃から続く十二指腸潰瘍でも同様の現象が起こる場合があり、
これを「十二指腸潰瘍」「十二指腸びらん」と呼びます。
また胃潰瘍と十二指腸潰瘍を「消化性潰瘍」としてまとめることもあります。

潰瘍が進行して粘膜より下層の筋層や漿膜に傷が及ぶようになると、
壁に穴が空いた「穿孔(せんこう)性潰瘍」となり、腹膜炎を起こすこともあります。
このような状態になると命にも関わることになりますから、
早期の治療や再発の予防に努めていくことが大切になります。

(2)胃潰瘍の症状

胃潰瘍の症状は人によっても異なりますが、一般的には次のようなものがあります。

・胸焼け

胃酸の出過ぎなどによって胃酸が食道に逆流すると、
胸焼けや吞酸(酸っぱい液が口まで上がってくる)が生じることがあります。

・吐き気、嘔吐、食欲不振など

胃潰瘍によって胃の出口(幽門)が狭くなると、胃の中に食べ物が長く留まるようになり、
吐き気や嘔吐、食欲不振などの症状が現れることもあります。

・疼痛

胃潰瘍では、みぞおちのあたりや上腹部全体に痛みを感じることがあります。
胃潰瘍の場合、胃に入った内容物によって潰瘍が刺激されることから
痛みは食後に起こりやすいと言われています。
一方十二指腸潰瘍では、胃酸による刺激を受けるため空腹時に痛みが起こりやすいようです。

・出血(吐血、下血)

胃潰瘍が進行すると、黒褐色の血を吐いたり、黒い便が出たりすることもあります。
冷や汗や脈拍低下、激しい痛みなどの症状を伴う場合にはすぐに医療機関を受診しましょう。

(3)胃潰瘍の原因

胃潰瘍では、次の2つが二大原因として挙げられています。

・ピロリ菌

近年、胃潰瘍の最大の原因として明らかにされるようになったのが
「ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)」の存在です。
胃潰瘍患者のおよそ70~80%はピロリ菌に感染していると言われています。
通常強い酸性の胃の中に細菌は生息することができないと考えられてきましたが、
ピロリ菌はこのような状況でも生息可能であり、有毒物質を出すことによって
胃粘膜に炎症(胃炎)を起こします。
そこが胃酸によって傷つけられることで、潰瘍へと進行すると考えられています。

・非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs)

胃潰瘍のもう一つの大きな原因とされるのが、
風邪や関節痛などの治療に使われる非ステロイド系抗炎症薬です。
これらは、胃酸から胃粘膜を守る上で重要な働きをしている「プロスタグランジン」の合成を
抑制する作用を持っており、潰瘍をできやすくしてしまうのです。
非ステロイド系抗炎症薬に由来する胃潰瘍は、痛みなどの症状が出ないまま進行し、
突然出血などの症状を起こすことがあります。

これら以外にも、暴飲暴食や喫煙、ストレスなどが胃に負担をかけ、
胃潰瘍を進行させることが知られています。

(4)胃潰瘍の進行度

胃潰瘍は、一般的に次のように進行すると言われています。

①活動期(潰瘍ができたばかりの時期)

潰瘍の底に「白苔(はくたい)」と呼ばれる白っぽい状態になり、周囲は腫れています。
活動期は通常2~3週間ですが、この時期に胃に負担をかけると潰瘍が深くなることがありますので、食事に気を付け、安静にすることが大切です。

②治癒期(ちゆき・治っていく途中の時期)

潰瘍全体が小さくなり、白苔も薄く、周囲の腫れも引いていきます。

③瘢痕期(はんこんき・治りかけの時期)

白苔はなくなり、小さな傷痕が残るだけになります。
傷痕が赤い状態(赤色瘢痕)から白い状態(白色瘢痕)になれば、「治った」と言えます。
治療を開始してからこうなるまでは通常8週間ほどです。

(5)胃潰瘍の治療

胃潰瘍の治療方法には、以下のようなものがあります。

・ピロリ菌除菌療法

ピロリ菌が潰瘍の原因であると明らかにされた場合には、
ピロリ菌の除去を行うことで再発の可能性は極めて低くなると言われています。
抗菌薬と胃酸分泌薬を1週間服用し、4週間以上の間隔を空けてピロリ菌の有無を検査します。

・薬物療法

胃酸の分泌を抑える薬と胃粘膜を保護する薬の2種類が主に用いられます。
治癒期に入ると胃潰瘍の症状は少なくなりますが、
白色瘢痕になるまでは再発の恐れがあるため薬を飲み続ける必要があります。
潰瘍は再発性の高い病気であるため、完治後も一定期間薬の服用を継続する「維持療法」が
行われることもあります。

・手術療法

胃酸の分泌を抑える薬「H₂ブロッカー」が登場したことにより、
手術療法が行われる回数は激減しました。
潰瘍からの出血がある場合(その中でも、内視鏡による止血が困難な場合)、
穿孔性潰瘍、胃の出口(幽門)が狭窄している場合のみ、手術が行われることがあります。

・生活習慣の改善

胃潰瘍の治療・再発防止のためには、上記のような治療法を進めると同時に、
胃に負担をかけない食事や節酒、禁煙、ストレスの軽減など、
生活習慣の改善を行う必要があります。

(6)まとめ

それでは最後に、胃潰瘍についてまとめておきたいと思います。

・胃潰瘍とは、胃粘膜の一部が損傷した状態を指す
・胃潰瘍の症状には、上腹部の痛みや出血、胸焼け、食欲不振などがある
・ピロリ菌と非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs)が胃潰瘍の二大原因で、
そのほかにストレスや食生活なども関係する

・胃潰瘍は、活動期、治癒期、瘢痕期という過程を辿る
・治療には、ピロリ菌除菌療法、薬物療法、手術療法などが行われるほか、
生活習慣の改善も必要である

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参考文献:

日本医師会ホームページ 健康の森 「胃潰瘍と十二指腸潰瘍」
⇒ https://www.med.or.jp/chishiki/i/001.html
NPO標準医療情報センター 「胃潰瘍治療法ガイドライン」
⇒ http://www.ebm.jp/disease/digestive/02ikaiyo/guide.html
Yahoo! ヘルスケア 「胃・十二指腸潰瘍」
⇒ http://medical.yahoo.co.jp/katei/160228000/

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