糖尿病って何? 知っておきたい3つのコト

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糖尿病 糖尿病は、生活習慣病の中でも近年、
特に患者数の増加が懸念されている病気の一つ。
自覚症状のない“予備軍”の多さからも、
その危険性が指摘されている病気です。

そんな糖尿病、名前は聞いたことがあるものの、
どんな病気かよくわからない方も多いのではないでしょうか。

様々な病気との合併症を引き起こすことからも、
その危険性が訴えられている糖尿病。
病気の原因や症状、患者数など、糖尿病の基礎知識をまとめました。

目次

(1)糖尿病とは
1-1糖尿病はどんな病気?
1-2糖尿病とインスリン
1-3糖尿病の分類
(2)糖尿病の症状
2-1三大合併症
2-2その他の合併症
(3)糖尿病に関する統計
3-1死因に占める割合
3-2糖尿病患者数
(4)まとめ

(1)糖尿病とは

 1-1糖尿病はどんな病気?

糖尿病とは、血糖値が異常に高くなる病気のこと。

「血糖値」とは、血液中のブドウ糖の量を示すもの。
私たちの体では、食べ物を消化したときにブドウ糖が作られます。
ブドウ糖は血液に乗って体中の細胞に運ばれ、
筋肉や臓器が働くためのエネルギー源となるものです。

しかし、何らかの原因によってブドウ糖が細胞に取り込まれなくなると、
血液中にブドウ糖が溢れ、血糖値が高くなってしまうのです。
さらに、筋肉や臓器はエネルギー不足の状態となり、様々な健康障害が現れます。
これが糖尿病です。

1-2糖尿病とインスリン

糖尿病には、インスリンというホルモンの働きが大きく関係していると言われています。

インスリンは、膵臓(すいぞう)のβ細胞によって作られます。
食事によって血糖値が高くなると、
β細胞はその情報をキャッチしていち早くインスリンの分泌を行います。
インスリンはブドウ糖を細胞内に取り込んで、
活動エネルギーに変えたり、脂肪やグリコーゲンを貯蔵エネルギーに変換したりします。
こうして、体内の血糖値は一定量に保たれているのです。

しかし、インスリンの働きがうまく行われなくなったり、その分泌量が低下したりすると、
血糖値が上昇したままになり、糖尿病になってしまうのです。

1-3糖尿病の分類

糖尿病には、以下のように分類します。

・1型糖尿病

インスリンを作る膵臓のβ細胞が破壊されてしまうもの。
体内のインスリン量が絶対的に不足するため、外からのインスリン補給(注射)が必要となります。
子供の糖尿病は多くがこのタイプですが、大人でもある日突然発症することがあります。

・2型糖尿病

インスリンの分泌量が少なくなる、あるいは働きが弱くなることによって起こるもの。
日本人の糖尿病の95%以上はこのタイプであると言われています。
食事や運動、飲酒、喫煙、ストレスなどといった生活習慣が大きく関係していると言われています。

・その他の型の糖尿病

β細胞やインスリンの作用に関係する遺伝子に異常が生じるもの、
肝臓や膵臓などの疾患によるもの、ステロイドなど薬剤によるものなどがあります。

・妊娠糖尿病

妊娠中に糖尿病の症状が現れるもの。
生まれてくる赤ちゃんに合併症が現れる危険性もあります。

(2)糖尿病の症状

糖尿病という病気自体は、それほど重い症状が生じるものではありません。
糖尿病の症状には、喉の渇きと多尿、エネルギー不足による慢性的な疲れ、
食べているのに痩せるなどといったものがありますが、
すぐに糖尿病だと気付くことができないケースも多いようです。

糖尿病が恐ろしいのは、放置しておくと他の病気を引き起こしやすくなることです。
血糖値が高い状態が続くことで、血管が脆くなって病気になったり、
必要なエネルギーが届けられないことで臓器に障害が生じたりするもので、
これらは糖尿病特有の合併症として知られています。
具体的には、次のような合併症の危険性が指摘されています。

2-1三大合併症

糖尿病の人に特に生じやすい以下の3つの合併症は、「三大合併症」と呼ばれています。
いずれも体の中の細い血管に障害が生じることで起こる病気で、
血糖コントロールを行わないでいると糖尿病発症から10~15年の間に
現れることが多いと言われています。

・糖尿病神経障害

血管が侵されて血流が悪くなることにより、神経細胞に血液が届かなくなり、
様々な神経障害が現れるもの。
筋力の低下や発汗異常、立ちくらみなどの症状のほか、
手足のケガや火傷に気づきにくくなるといったこともあります。

・糖尿病網膜症

目の奥にある網膜の血管に障害が生じることで、視力低下や視野狭窄が起こり、
最悪の場合には失明することもあります。

・糖尿病腎症

腎臓にある糸球体の毛細血管が損なわれることで、血液をろ過して尿を作るという
腎臓の機能に障害が生じます。
食事制限が必要になるほか、機械によって尿を作る人工透析を
受けなければならなくなることもあります。

2-2その他の合併症

糖尿病による合併症は、他にもあります。
高血糖の状態が続くことで、太い血管では動脈硬化が起こり、
以下のような病気の危険性が高まるとされます。

・脳卒中

脳の血管で動脈硬化が起こることによって、脳梗塞や脳出血の危険性が高まります。
糖尿病の脳卒中死亡率は、そうでない人の2~3倍になるとも言われています。

・虚血性心疾患

心臓の血管で動脈硬化が起これば、心筋梗塞や狭心症といった
虚血性心疾患の発症リスクが高くなります。
心筋梗塞が突然死を引き起こすこともあり、特に注意が必要です。

・下肢閉塞性動脈硬化症

足の血管で動脈硬化が起こると、血液の流れが悪くなって歩行が難しくなり、
ひどい場合には潰瘍や壊疽が生じて足を切断しなければならなくなることもあります。

これらのほかにも、感染症や歯周病、うつ病などにも糖尿病が関係していると
言われることがあります。
さらに元々高血圧症や脂質異常症の型が糖尿病になると、それらを悪化させるとされており、
予防や治療に努めていくことが求められます。

(3)糖尿病に関する統計

 3-1死因に占める割合

「人口動態統計(厚生労働省)」によると、
2013年に糖尿病で亡くなった方は1万3,812人となっています。
死亡総数(126万8,436人)に対する割合は1%ほどです。
死亡率(人口10万対)は11.0人となっています。

日本人の死因第1位の悪性新生物(がん)による死亡数は36万4,872人、
死亡率(人口10万対)は290.3ですから、
それに比べれば糖尿病による死亡数は少なく感じられるかもしれません。
しかし、糖尿病が直接の死因とならなくても、
死因の上位を占める心筋梗塞脳梗塞の要因となることから、注意が必要でます。

3-2糖尿病患者数

厚生労働省の患者調査(2013)によると、糖尿病の患者数はおよそ270万人となっています。
患者数の推移を見てみると、
[1996年] 約217万5,000人、
[1999年] 約211万5,000人、
[2002年] 約228万4,000人、
[2005年] 約246万9,000人、
[2008年] 約237万1,000人と
近年特に増加傾向にあることがわかります。

さらに注意すべきなのは、糖尿病は痛みなどの自覚症状がないため、
健康診断等で「血糖値が高い」と言われても、病院を受診しない人が多いことです。

2012年の「国民健康・栄養調査」では、
「糖尿病が強く疑われる人」「糖尿病の可能性を否定できない人」を
それぞれ次のように推計しています。

糖尿病が強く疑われる人……………約950万人
糖尿病の可能性を否定できない人…約1,110万人
合計……………………………………約2,050万人

これによると、成人のおよそ5人に1人は糖尿病あるいはその“予備軍”ということになります。

また同調査では、糖尿病が強く疑われる人の治療状況についてもまとめています。

現在受けている………………………………………65.2%
以前は受けたことがあるが、現在は受けていない……5.8%
ほとんど受けたことがない……………………………29.0%

治療を受けている人の割合は、
[1997年] 45.0%、
[2002年] 59.1%、
[2007年] 55.7%と
年々増加傾向にあるものの、
治療を受けていない人もいまだ3分の1ほどおり、注意が促されています。

健康診断等で高血糖と言われた場合には自覚を持って生活習慣病の改善等に努めること、
また必要に応じて医療機関を受診し、きちんと治療を受けることが求められます。

(4)まとめ

最後に、糖尿の基礎知識についてまとめます。

・糖尿病とは、インスリンの分泌減少あるいは機能低下によって血液中のブドウ糖が
多くなった状態のこと

・糖尿病には、小児に多い1型、生活習慣が関係する2型などの分類がある
・糖尿病自体の症状は少ないものの、合併症に注意が必要である
・神経障害、網膜症、腎症の3つは三大合併症として危険視されている
・そのほか糖尿病によって、脳卒中や虚血性心疾患などのリスクも高まると言われている
・糖尿病の患者数は増加傾向にあるほか、治療を受けていない人も多いことから注意が促されている

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参考文献:

厚生労働省 「生活習慣病を知ろう!」
⇒ http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/kenkou/seikatu/index.html
厚生労働省 「平成25年(2013)人口動態統計(確定数)の概況」
⇒ http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/kakutei13/
厚生労働省 「患者調査」
⇒ http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/10-20.html
厚生労働省 「平成24年国民健康・栄養調査の結果」
⇒ http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000032074.html

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