「がん」とはどんな病気か 知っておきたいがんの3つの基礎知識

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「がん」。それは今や誰もがかかりうる病気といっても過言ではありません。がん

「自分ががんと診断されたらどうしよう…」
「治療方法はどんなものがあるのだろう」
「がんを予防するためにはどんなことに気を付けたら良い?」
がんを知り、がんと闘うために――。
ここでは、がんの基礎知識について、みていきます。

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目次

(1)がんとはどのような病気か?
  1-1がんが発生する仕組み
  1-2がんの種類
  1-3がんの要因
(2)がんに関する統計
  2-1死因に占める割合
  2-2部位別がん患者数
(3)がんの治療法
  3-1手術
  3-2薬物療法
  3-3放射線治療
  3-4その他の治療法

(1)がんとはどのような病気か?

 1-1がんが発生する仕組み

私たち生物の体を構成する基本単位は、細胞です。
体重60キログラムの成人男性の体は、およそ60兆個の細胞で構成されていると言われています。
細胞は、一定の秩序の中で分裂したり、増殖を制御したりして、
私たちの体を正常な状態に保っています。

細胞の働きを司っているのは、遺伝子です。
この遺伝子が何らかの原因(発がん性物質)で傷つけられることにより、がん細胞が発生します。
発生したがん細胞は制御不能な状態となり、それまでの秩序を無視して増殖し、悪性の腫瘍となります。
これが、「がん」です。

がん組織は周囲の正常な組織に侵入したり(浸潤)、
血液やリンパ液の流れに乗って体の至る所に定着・増殖したり(転移)します。
本来正常な組織が摂取するはずの栄養を奪って体を衰弱させ、時には死に至らしめることもあるのです。

1-2がんの種類

がんは、様々な名称や種類に分けることができます。

例えば、「肺がん」「胃がん」「脳腫瘍」などというように、
臓器の名称のうしろに「がん」や「腫瘍」という言葉を付けて呼ぶことがあります。

また、発生する組織によって、次のような分類がなされます。

「癌」

上皮細胞(粘膜や細胞の表皮部分)に発生する腫瘍のことで、悪性腫瘍の大半を占める
「肺がん」「胃がん」「乳がん」「咽頭がん」など

「肉腫」

非表皮細胞(骨、筋肉など)にできる腫瘍
「骨肉腫」「平滑筋肉腫」「脂肪肉腫」「血管肉腫」など

造血器にできるもの

「白血病」「悪性リンパ腫」「骨髄腫」など

このように、一般的には「癌」と「がん」は同義ではなく、
癌、肉腫、造血器にできるものすべてを含めて「がん」と呼びます。

1-3がんの要因

がんが発生するメカニズムについては、すべてが明らかにされているわけではありません。
遺伝子に異常が生じてもすぐにがんが生じるわけではなく、
長い年月をかけ、様々な要因が重なり合うことで発症するとされています。

がんを誘発する要因としては、以下が挙げられます。

・生活習慣(喫煙、食生活、運動等)
・病因微生物(ウイルス、細菌等)
・職業や住環境による発がん性物質への暴露
・ホルモン
・遺伝素因 など

(2)がんに関する統計

 2-1死因に占める割合

がんは、日本人の死因の第1位を占める恐ろしい病気です。
厚生労働省の「人口動態統計」によると、2013年にがんが原因で亡くなった人は36万4872人と、
全体の28.8%を占めています。
がんは1981年に脳卒中を抜いて死因の第1位となり、以来死者数は増加傾向にあります。

がんによる死者数のうち、男性は21万6975人、女性は14万7897人。
部位別では、男性では肺がんが死因の第一位であり、以下胃、大腸と続いています。
女性ではもっとも死者数が多いのが大腸がん、続いて肺、胃となっています。

★部位別がん死者数

 1位  2位  3位 4位  5位
 男性  肺   52054人  胃 31978人  大腸 25808人  肝臓 19816人  膵臓 15873人
 女性 大腸  21846人  肺 20680人  胃   16654人  膵臓 14799人  乳房 13148人

(厚生労働省「人口動態統計」2013)

2-2がん患者数

続いて、部位別のがん患者数を見てみましょう。
国立がん研究センターによると、2010年の一年間に新たにがんと診断された人は80万5236人であり、
そのうち男性が46万8048人、女性が33万1788人となっています。
がん患者数が80万人を超えるのは、統計を取り始めてから初めてのことだそうです。
1975年と比べるとその数は約4倍に膨れ上がっており、患者数の大幅な増加を見て取ることができます。

部位別のがん患者数を見ると以下のようになります。

★部位別がん患者数

 1位 2位 3位 4位  5位
男性  胃   88728人  肺   73727人  大腸 68055人  前立腺 64934人  肝臓 31244人
 女性  乳房 68071人  大腸 50924人  胃   39002人  肺    33514人  子宮 23367人

(国立がん研究センターがん対策情報センター 「地域がん登録全国推計値」)

(3)がんの治療法

がんの治療法としては、三大治療法として、「手術(外科治療)」「薬物療法(化学療法)」「放射線治療」の3つが挙げられます。
さらに、最近はそのほかの治療法にも注目が集まっています。
ここでは、様々ながんの治療法をご紹介します。

3-1手術

胃がんや大腸がんなど、局所的ながんに対して行われる代表的な治療法です。
がん病巣と周辺の転移部分を切除することにより、完治が見込めることから、
切除可能な場合にはもっとも積極的に行われる方法です。
一方で、体にメスを入れたり、切除する部位によっては臓器の一部が失われたりと、
患者さんにとって非常に負担の大きい治療法でもあります。
最近では、小さながんに対しては切除する範囲を最小限にとどめる「縮小手術」や、
開胸や開腹を行わず内視鏡(小型カメラ)を使って行う「内視鏡下手術」も増えてきています。

3-2薬物療法

抗がん剤などの薬を使う治療法です。
薬は血液に乗って全身を巡るため、白血病や悪性リンパ腫など造血器にできた腫瘍や、
全身に転移している場合など、手術が難しいがんにも効果が期待できます。
また、手術前に使用することでがんを小さくして手術をしやすくしたり、がんの症状を和らげて
患者さんの全身状態を改善したりする目的で使われることもあります。
ただし、抗がん剤はがん細胞だけではなく正常な細胞にも働いてしまうことによる、
様々な薬物有害反応(副作用)の発現が課題です。
抗がん剤のほか、乳がんや前立腺がんなどホルモンが大きく関わっているがんについては、
ホルモン療法が行われることもあります。

3-3放射線治療

がん病巣部に放射線を当てることによって、がん細胞を死滅させる局所療法です。
放射線を体の外側から照射する「外部照射法」のほか、
放射線源を針や管、粒状の容器などに密封して挿入する「密封小線源治療」もあります。
がんを除去する外科治療とは異なり、臓器の形態や機能を温存することが可能です。
また、手術前にがんを小さくしたり、全身の症状を和らげたりする目的で使用される
場合もあります。
こちらも副作用が現れることがあり、経過観察が必要となります。

3-4その他

これら三大治療法のほかにも、様々な治療法が用いられています。

・温熱療法

がん細胞が正常な細胞に比べて熱に弱いという性質を利用して、
局所または全身に加温する治療法です。
加熱時間が長いほど効果は大きくなりますが、患者さんへの負担が大きくなるため、
通常は45~60分、週に1~2回の間隔で行われます。
1996年には保険適用となり、全国の病院に装置も普及していますが、
これだけでがんを取り除くことは難しく、その他の治療法と合わせて行われるのが一般的です。

・免疫療法

人体は、体内に侵入した異物を排除しようとする免疫機能が備わっています。
これを利用して行われるのが、免疫療法です。
免疫細胞や抗体を活性化させる物質を用いて、免疫機能を目的の方向に導くもので、
第4の治療法として注目されるようになっています。
副作用はほとんどありませんが、
健康保険が適用されないことから治療費が高額になる可能性もあります。

・代替療法

通常の治療の代わりに行われる民間療法のことです。
具体的には、サプリメントや健康食品、マッサージ療法、運動療法、心理療法などがあり、
その有効性や安全性について各方面で研究が進められています。
ただし実際には、がんの進行を遅らせたり、効果を和らげたりする効果が認められるものは少なく、
反対に通常の治療の効果を妨げるケースも指摘されています。
いずれも自己判断で始めるにはリスクが大きいので、医師に相談することが必要です。

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参考サイト:

独立行政法人 国立がん研究センターがん対策情報センター
⇒ http://ganjoho.jp/public/
公益財団法人 日本対がん協会
⇒ http://www.jcancer.jp/

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