生活習慣病ってどんなもの?

LINEで送る
Pocket

「生活習慣病」という言葉を聞いたことがないという方は、
今ではほとんどいないと思います。高齢者
でもその実態はご存知でしょうか?

その名の通り生活習慣が関係している病気ということは
分かるものの、具体的にはどんな病気が含まれるのか、
よくわからないという方も多いのではないでしょうか。

そこでここでは、
「生活習慣病とは一体どんなものなのか」ということについて、
まずはその基礎知識から見ていきたいと思います。

目次

(1)生活習慣病とは
(2)「生活習慣病」と「成人病」
(3)海外にも生活習慣病はある?
(4)まとめ

(1)生活習慣病とは

生活習慣病とは、ある症状によって特定される一つの病気ではありません。
生活習慣が原因として考えられる、様々な病気をまとめた呼び方がこれです。

より明確な定義として、
厚生労働省では「食習慣、運動習慣、休養、喫煙、飲酒等の生活習慣が、
発症・進行に関与する疾患群」
としています。

具体的には、以下のような病気が含まれます。

・がん

何らかの原因によって生じたがん細胞が臓器に障害を及ぼすもの。
胃や肺、食道、子宮、前立腺などといった様々な部位に生じます。

・心臓病

心臓の疾患の中で生活習慣病に分類されるのは、心筋梗塞や狭心症といった虚血性心疾患です。

・脳卒中

脳の血管の病変によって神経症状が現れる疾患のことで、
脳梗塞、脳出血、くも膜下出血の3つが代表的です。

 ・高血圧症

血圧が高い状態を言い、脳血管疾患や虚血性心疾患を引き起こす要因としても知られています。

・糖尿病

血糖値が異常に高くなるもので、自覚症状に乏しいこと、
他の病気との合併症が起こりやすいことから危険視されています。

・脂質異常症

血液中の悪玉コレステロールや中性脂肪が多い、善玉コレステロールが少ないなど、
何らかの異常がある状態を言います。

・COPD

「慢性閉塞性肺疾患」のことで、喫煙が大きな原因となることから「たばこ病」と
呼ばれることもあります。

・アルコール性肝障害

アルコールによって肝臓に何らかの障害が生じるもので、
脂肪肝、アルコール性肝炎、アルコール性肝硬変といった段階に分けられます。

・歯周病

歯と歯肉の間に細菌が入り込むことにより、歯肉の炎症が起こったり、
歯槽骨がもろくなったりする病気。

・うつ病

ストレスなどによって脳の機能障害が起こり、不眠や気分の落ち込みなどが続く状態。
近年生活習慣病の一つとしても認識されるようになってきました。

・認知症

様々な精神機能が減退あるいは消失することによって
日常生活を送るのが困難になることを言います。
若年でも発症することがあり、生活習慣との関係が指摘されています。

これらはいずれも、生活習慣だけに起因するものではなく、
遺伝的要因や環境的要因も影響していることが多いと言われています。
しかし、自分の何気ない生活習慣が様々な病気につながる可能性があるということを、
きちんと認識しておくことが大切です。

(2)「生活習慣病」と「成人病」

 2-1成人病の広がり

生活習慣病は、一昔前までは「成人病」とよばれていたことをご存知の方も多いと思います。

そもそも、これらの病気が流行の兆しを見せ始めたのは、
第二次世界大戦後の1950年代と言われています。
それまでは結核や胃腸炎などの感染症が多数を占めていましたが、
戦後は公衆衛生の改善により減少、代わってがんや心臓病、脳卒中などにかかる人が
増えてきたのです。

当時これらの疾患の患者は40~60代の働き盛りの世代が多かったことから、
「成人病」という呼び名が定着。
上記3つを「三大成人病」としてその危険性を広く定着させたのです。

2-2生活習慣病への改称

やがて1970年代になると、これらの病気には、
加齢そのものよりも積み重ねられた生活習慣が関係しているのではないかということが
指摘されるようになってきました。
その根拠として、若年層、さらには小児にもこうした病気が拡大しているということもありました。

こうした声を受けて、
厚生労働省では1997年にこれらの疾患群を「成人病」から「生活習慣病」に改称。
これらの病気が単に加齢によるのではなく生活習慣に大きく関係しているものであり、
これを改善することが予防や進行を遅らせることにつながると広く認識させることになったのです。

(3)海外にも生活習慣病はある?

では、日本以外の国でも生活習慣病はあるのでしょうか?

まず病気というのは感染症疾患と非感染症疾患の2つに大きく分けることができます。
WHOが2012年に発表したデータによると、2008年に亡くなった人のうち、
およそ6割が非感染症疾患によるものだったそうです。
その中でもっとも多いのが心臓病、続いてがん、その次が慢性呼吸不全という順になっています。

非感染性疾患には、すべてではないにせよ生活習慣が大きな要因の一つになっているということは
世界共通の認識として定着してきました。
英語でも、日本語の生活習慣病と同じ意味の“lifestyle related disease”という言葉が
使われているそうです。
そのほかフランス語やドイツ語でも同じ概念の語が用いられているようです。

生活習慣というのは国や文化によって大きく異なりますが、
それによって引き起こされる病気のリスクというのは同じ。
特に喫煙が死亡率を高めることは世界各国で指摘されるようになっており、
その量を減らすことは世界各国の医療機関共通の取り組みとなっています。

(4)まとめ

それでは最後に、生活習慣病の基礎知識についてまとめておきたいと思います。

・生活習慣病とは、食習慣や運動習慣といった生活習慣が発症や進行に関与する病気の総称
・生活習慣病には、がん、心臓病、脳卒中、高血圧症、糖尿病などのほか、
うつ病や認知症も含まれるようになっている

・かつては「成人病」と呼ばれていたが、年齢ではなく生活習慣が原因と考えられることから
「生活習慣病」と改称された

・英語にもlifestyle related diseaseという言葉があるように、生活習慣病は
世界共通の認識となっている

参考文献:

厚生労働省「生活習慣病を知ろう!」
⇒ http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/kenkou/seikatu/
一般社団法人 日本生活習慣病予防協会
⇒ http://seikatsusyukanbyo.com/
日本成人病予防協会
⇒ http://www.japa.org/

LINEで送る
Pocket

最新記事

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>